結論として今すぐ外国人材を採用したい場合は、
技能実習生として日本に滞在する外国人材を特定技能人材として採用する方法が確実な方法としてあります。技能実習生が自分の国から日本に移動してくる飛行機はまだ数少ない本数しか運航しておりません。人の移動は再開されつつありますが、実際にはビザ発給業務は順次動き出しましたが、一部の機関で停止されている国もあり技能実習生や海外現地にいる外国人材の採用については見通しが立ちにくい現状があります。
そうなると日本国内に滞在する外国人材を採用するのが確実な方法になります。国内の外国人材を採用する上で注意するポイントは、採用できる候補者の人数が多くないことがあります。
理由としては、特定技能人材を受け入れる場合、企業にも様々な要件が求められますが、外国人材側にも様々な要件が設けられているからです。
特定技能で受け入れる職種の試験と日本語能力の試験２つに合格する必要がある。
ただし特定技能で受け入れる外国人材が同じ職種で技能実習生として３年間を修了していれば試験が免除されます。
例えば、農業の技能実習生で働いている外国人材は技能実習生として３年間の期間を無事に満了して、３年目の技能検定試験も合格していれば、農業の特定技能に移行できます。しかし、農業の技能実習生で働いている外国人材が他の業種、例えば介護の特定技能に移行したい場合は、移行する業種の試験に合格しなければ特定技能に移行できません。日本語試験については免除です。
日本で技能実習生として働いている外国人材は、技能実習と違う職種を特定技能で選択する場合は、業界試験に合格する必要があります。
特定技能にかかわる各業界の試験リンク先http://www.moj.go.jp/isa/policies/ssw/nyuukokukanri01_00135.html
２０２１年現在では、漁業、建設、造船・船用工業、素形材産業・産業機械製造業、電気・電子情報関連産業以外は試験が実施されています。
次に気になるのが各業界の技能実習生の人数です。技能実習の職種にあって特定技能の職種に追加されていない職種もあります。注意してください。職種が無い場合はそもそも特定技能の受け入れができません。
以下にまとめました。
外国人技能実習機構が公表している技能実習生の職種別の実数値を基に特定技能に移行できる対象者を推計しました。
https://www.otit.go.jp/gyoumutoukei_2018/
業種業界により技能実習生の人数に偏りがかなりあります。
実際に出入国管理庁が公表しているデータ（2020年2月時点）では、技能実習生をルートにして特定技能に進んでいる人数が13,344人となっており
特定技能全体の85.19％を占めています。特定技能に移行している外国人材は技能実習生が大半です。
その他には、留学生を特定技能として採用する可能性もありますが、
留学生として日本に来ている外国人材はなかなか特定技能や現場仕事に就労したくない人が多いです。
現実的には、やはり技能実習生を修了予定の外国人材を採用する方法が現時点でコロナ禍における今すぐ採用できる外国人材になります。